年初一括か?
毎月積立か?
今回の動画では
「年初に一括で投資をした方が良いのか?それとも毎月積立をした方が良いのか?」について考察していきます。
結論です。
過去のデータで分析する限り、資金に余裕がある人は年初に一括で投資をした方が良いです。
今回はのっけからシミュレーションをスタートしていきましょう!
年初一括 VS 毎月積み立て シミュレーション
今回のシミュレーションの投資商品はわれらのナスダック100です。
2003年1月1日に積立をスタートします。
そして年初一括の場合は1月1日に360万円を投資します。
毎月投資の場合は毎月1日に30万円を投資することとします。
そして新ニーサ枠を埋めるため5年間は継続し、6年目以降は入金はストップします。
そして2024年1月時点の評価額で勝敗を決するものとしましょう。
結果がこちらです。
年初一括が青のライン、毎月投資が赤のラインですが、緑のラインが元本です。
5年間で1800万円を埋めていくので、元本は5年目で頭打ちになります。
一括投資と積立投資をグラフ化すると、ほとんど差がないように見えます。
これを具体的な数値で示したものがこちらです。
2003年から投資を開始して、5年後に新NISA枠の1800万円が埋まります。
その時点での一括投資と積立投資の評価額の差は162万円です。
そして21年後の評価額の差は3356万円と、非常に大きな差になっています。
さきほどのグラフでは差が分かりませんでしたが、具体的な数字で見てみると、結構な差がついていますよね。
しかし、最速で埋めていく事で投資を開始して一括投資でも積立投資でも12年から13年で億り人になっていますね。
さきほどのデーターは2003年から5年間入金して、2024年1月の評価額で勝負しましたが、ここからは入金開始の年度に関わらず一括投資が勝つのか?について分析してみます。
入金開始の年度に関わらず一括投資が勝つのか?
新NISA枠を最速で埋めていくのは同じですが、入金を開始するのを2003年、2004年と1年ずつずらして2018年までの16の期間で一括投資と積立投資を比べてみます。
勝敗は入金を開始してからの5年後、つまり元本が1800万円埋まった時の評価額で決めます。
結果がこちらです。
年初一括か?
毎月積立か?
この問いの答えはずばり「年初一括だ」ということになりますね。
リターンを求めるなら一括投資がデータ上では良いという事が分かりましたが、個人的には積立投資が投資を継続するという点で心穏やかに出来るのではないか?と考えています。
こちらはナスダック100の過去5年のチャートです。
投資に慣れていない人が2020年に年初一括で購入したら短期的にはこのように値下がりして含み損状態になります。
2022年でも同様に一括投資したら、10カ月程は含み損状態です。
投資になれている人は動揺しないと思いますが、投資に慣れていない人はこれにビックリして、もしかするとここで市場から撤退する可能性があります。
長期で見るとこのように右肩上がりなので、ホールドさえ出来れば含み益なんですが、これが結構難しいんですよ。
「バイ&ホールドは投資初心者がやるもんだろ!」
「積立投資は暇すぎてつまらんだろ?」
「テクニカル投資をこねくり回してこそ投資家だ」
と言う人がいますが、それは的外れで、インデックス商品をバイ&ホールドできる人こそ投資上級者だと思います。
とは言え積立投資が良い
たとえばおじさんをこのように設定してみましょう。
投資初心者で、とあるYoutuberを盲信し、月額1000円のメンバーシップに入っているとします。
さきほどのチャートに戻りますが、この時点で上がるか?下がるか?って分かりますか?
上がりそうですよね?
ここで盲信しているインフルエンサーが
「まだまだ上がるぞ!」
「今が買いのチャンスだ!」
と言ったら、何もためらわず一括投資するかもしれません。
しかしこのように下落基調になってきて、
なおかつ盲信しているインフルエンサーが
「まだまだ下がるぞ!」
「下がったところで買いましょう」
「買いのサインはメンバー限定でお知らせしますのでメンバーになって下さい」
「メンバー料金は月額1000円です」
などと言っていたら、投資に慣れていない人ほどその誘惑に負けて狼狽売りをしてメンバー登録してしまうかもしれません。
個人の感想ですので聞き流しほしいのですが、そんなことをするYouTuberは
「お前は未来から来たトランクスか?それができるならとっくにてめえは大金持ちだろ?大金持ちなら小銭稼ぎしないだろ?」
といつも思うわけなんですよね。
だからそんなことを言っているYouTuberはあまり信用しないほうが良いと個人的には思います。
もちろんおじさんはここで買ってここで売ります。
なぜならYoutuberを盲信しているから。
そして予想とは反してチャートがこのように反転してきても
「これは暴落前の調整にすぎません。まだまだ買いではありません!」
と言い出します。
おじさんは買いません。
なぜならそのYoutuberを盲信しているから。
おじさんはこうなっても買いません。
なぜならYoutuberを盲信しているから。
そしていつのまにかそのYoutuberは消えていきました。
この間、おじさんは機会損失しています。
株価の上昇を完全に取りこぼしています。
2024年2月時点でナスダック100は史上最高値を更新していますよね。
おじさんはあの時に売らなければ今頃含み益なわけです。
積立投資が基本だがあえてテクるなら?
積立投資が基本中の基本なんですが、どうしてもテクりたいのであれば、PERが下落してきたら多めに資金を入れていく方法もあります。
株価を理解する一つの方法として、EPSとPERを掛け合わせることがあります。
これは株式の価値評価においてよく使われる指標です。
EPSは一株あたりの利益で、企業が一定期間に稼いだ利益を発行済み株式数で割ったものです。
この数値は、企業の利益能力を株式に落とし込んで表したもので、高ければ高いほど良いとされています。
簡単に言うと企業の稼ぐ力です。
こちらはSP500とナスダック100の2024年、2025年のEPSの予想です。
SP500もナスダック100もEPSはこのように2024年、2025年にかけて増加すると予測されています。
特にナスダック100の伸びは大きく、2024年は1.2倍、2025年は1.15倍です。
これはSP500よりも大きい伸び率なんですよね。
株価はEPSとPERの掛け算ですので、あとはPER次第といったところです。
PERは株価収益率のことで、株価をEPSで割ったものです。
この数値は、投資家がその株式を買うために現在の利益の何倍を払っているかを示し、市場がその企業の将来成長をどの程度評価しているかを測る一つの指標とされています。
簡単に言うなら、投資家の期待ですね。
これをサッカー選手の移籍金として考えていきます。
選手の能力をEPSとしその値は100です。
移籍マーケットが見る成長の期待をPERとし10倍とします。
そうするとこの選手の移籍金は10000円です。
しかしこの選手にサッカーとは関係ないスキャンダルが出てきて、評判が落ちたとします。
するとなぜか意味不明に移籍マーケットが予想する成長の期待が5倍に下がったとします。
そうすると移籍金は5000円です。
能力は高く、ここは変わりませんが、サッカーとは関係ないスキャンダルによって、市場からの成長の期待予測が低くなり、結果的に移籍金が安くなりました。
この場合、おそらく買いになり、この選手の真の実力を知り、信じている監督は買いに走るでしょう。
株価も同じで、このPERが安くなった時に少し多めに買っていくという方法です。
企業の稼ぐ力は変わらないわけなので、PERが下がり、安く仕込めるときを狙っていきます。
つまり皆が恐れている時に積極的に動いていきます。
ナスダック100の過去10年間の平均予想PERです。
ナスダック100の過去10年の平均予想PERは22倍ほどになっています。
そしてこのPERと株価の関係を見ていきましょう。
青のラインが予想PER、赤のラインがナスダック100の株価です。
さきほどご紹介した平均のPERはこの点線の22です。
2017年から2019年11月にかけては、ほぼ22を下回っており、買い増しの基準としては少し高い気がしますね。
それではこれを20に設定するとどうか?
そうすると買い増しポイントは過去5年間4ポイント発生しています。
そしてこのポイントからは反発する傾向が見てとれます。
他にもコロナショックの時につけた17.5まで引っ張るということもできますが、ここまで引っ張ってしまうとおそらくなかなか買い増しができなくなってしまいます。
だから予想PERが20付近になったら買い増すという方法が、どうしてもテクりたいのであれば、簡単で良いのではないかと個人的には思います。
一つの具体例ですが、ナスダック100に連動する投資信託、大和さんでもニッセイさんでも楽天さんでも良くて、どれかを毎月5万円クレジットカードで積立設定しておきます。
新NISAの成長投資枠であればダイワさん以外の投資信託が購入可能ですが、積立投資枠だとダイワさんのだけしか買えませんのでご注意ください。
クレジットカードで購入することでポイントをゲットできますので、ぜひクレジットカードで購入することをおすすめします。
私はSBI証券で三井住友のプラチナリファードを使って購入していますので、毎月2500ポイントゲッチュウです。
そして面倒ですが、1週間に1回、株式マーケットデータさんのサイトでナスダック100の予想PERを確認し、20付近になったら、追加で購入していくっていう感じです。
追加購入は大金を入れる必要はなく、毎月の積立金程度を入金するくらいが良いと思います。
いきなり大金を突っ込んで、さらに株価が下がったら、おそらくPERが18、19になって買えばよかったと後悔するかもしれません。
あくまでも余剰資金の余剰資金で追加購入していくことで心のバランスが取れると思いますよ。
ただしこんなことせずに何も気にせずに積み立てるだけっていうのが基本ですので、あまり参考にはなさらないでくださいね。
そして追加投資は大底を狙おうと思わないのも大事だと思います。
大底でピンポイントで買うなんて未来から来た宇宙人しかできませんからね。
だいたいの底値で買えれば御の字ですから。
大底を狙っていたら、追加投資なんて出来ませんからね。
人間欲を出すとキリがありませんので、ほどほどで考えておきましょう!